また、春

ここ数年春に調子が悪くなるというのは無かったんだけれども、今年はダメだった。
大変調子が悪い。
と、いうか、欲望がなくて、張り合いがない。
2月、いくつかの夢が叶ってしまったり、自分にとってこれ以上ないような贅沢を味わってしまったりして、

日記でも書くか。
先月の上旬に、民事の裁判についてきてくれた友達2名と私の大好きなパスタ屋でランチをして、国会図書館に行って、クラブに行って、気づけば泥酔し夫に意味不明な連絡をして、訳の分からないままに朝帰りをした。
もう酒を見たくもないと思い、1週間飲まなかったがそのあとは自然とビールに手が伸びていた。
霞ヶ関は私が普段(主に観劇で)うろついているエリアとまあまあ近いのにあまり喫茶店や飲食店が見当たらなかった。普段は1人、もしくは趣味の仲間とぷらぷらしているエリアをリア友(?)たちと歩くのは新鮮だった。日比谷公園には遠足の子供達がお弁当を食べていた。
国会図書館には初めて行ったんだけれど、友達は創作をしている人だから自分の本を検索して見つけたりしてて、へ〜とか思った。一緒に国会図書館の利用登録をしたのが地味に思い出って感じ。
駅に向かう途中、ラサール石井さんを見かけてテンション上がった。こち亀が大好きなので。握手してもらえばよかった。私は有名人に話しかけることがどうにも苦手です。

精神的に大変安定している、ということが、精神的に非常によくない作用をもたらしている気がする。と、いうことは、これは安定ではなく退屈なのかも。今書いていて思いましたが。
春っていつもそうだったな、若い頃。日曜日の昼間も同じような理由で嫌いだったんですよ小学生とか中学生の頃。なんか盛り上がってない感じというか。
どちらにせよ夏になれば強制的にハイになるから、今のうちこの平和を味わっておくべきか。嵐の前の静けさかもしれないし。




うみがめ、


中学生のころたしか新宿LOFTというところでやってた門田匡陽のソロライブ?みたいなものに行った気がするんだけど、なぜかよく思い出せない。
うーん行ってないのかな。
いや、行ったな。たぶん…でもバンドじゃないから覚えてないのかもしれない。

私はGood Dog Happy Menが本当に大好きだった、というより、私を構成する内臓と同じような役割でもって今も私の一部としてナカにいる、だって出会った時私はまだ自分を作っている途中の子供だったんだから。
宇宙のはじめから約束されていたみたいに、彼らが放つそのきらめきを、作られるその音楽の柔らかさを、書かれた詞に宿る力強い想いを、そうするのが当たり前みたいに自分の心にまぶしたことだけを覚えていて、それはもうほとんど宗教だった。

放送委員だった私は、給食の時間に『♡のJUNKY』をかけて、こっぴどく叱られた。が、エフェクターを自作していたメタル好きの担任がかばってくれて、その後も好き勝手やっていいことになった。
今日のライブで門田匡陽が「おとぎ話の中から出てきた」というようなことを言っていたらしい(友達が言ってた。観ていたのに覚えていない。)んだけれど、私は当時ゴールデンベルシティが実在すると思っていたし、おとぎ話とも思っていなかった。なるほど世界のどこかにこういう街があるのだろうと本気で思っていた、なんなら今も思っている。
そしてこの街にも嬉しくて悲しいことはあるよねえ。

帰りに友達と少し離れた駅まで歩いて帰って、今日は冬にしては気温が高くて、ビールを飲んだら少し汗ばんでしまった。
世界から蹴り出された私と、世界を祝福する私は同時にいて、とても頼りになる奴だ。
胸張って家に帰れた夜だった。

やばい

インフィニティソングがまた来日するらしい。やばい。こんなに早くまたライブ観れると思ってなかった。
ビルボードでやるんだけど、昼夜どっちも行きたい。高い。いや中島みゆきのコンサートよりは安いか…宝塚のSS席と思えば……。
大阪の方も行きたいけど、2日連続だし疲れてしまうな。
だいたいのライブは反射的にチケットを取って、前日とか当日になってめんどくさくなって後悔して、まあまあ下がったテンションのまま観て…みたいなことになるんだけど、今回は確実にならないね。
ていうかワールドツアーやってるアーティストとかってすごくないですか?才能云々以前に体力がないとどうにもならないんだろうな。宝塚のトップスターも、毎日3時間ほぼ歌いっぱなし大きい声出しっぱなしを1ヶ月やるわけだし…。結局体力がすべてなんだよな。
とにかく、今年のベストアクトはダントツでインフィニティソングだった。曲を一つも知らず、初見のライブであそこまで集中状態に陥ったのは生まれて初めてかもしれない。
ビルボードの一番前で、angelをずっと観ていられる時間を予定している、というだけで、私は、他のことが本当にもうどうでもよくなりそう。私は本気なんです。今から英語を勉強してファンレターを書こうと思っています。次のワールドツアーを追いかけるためにめちゃくちゃ金を稼ごうかな。
いや本当に、今思い出してもサマソニのライブは強烈な体験だった。私が音楽を好きな理由が全て詰まっているバンドなんだ。どうにも上手く言葉にできないが…
そういえばインフィニティソングに出会ったサマソニは、もともとはミセスグリーンアップルが観たくて行ったのだった。そう、今年は大森元貴の年であった。こんなに1人の男の人のことを考えたことあった?キモくてすみませんが、マジでどうやっても頭から離れませんでしたが……
私はおそらく、どこにでもいる感じのルックスと少し高くて輪郭の明確な声のフェチなのだろう。自分から好きになる男ってみんなそんな感じだからな。いや、別に大森元貴を男として魅力的に思うとかそういうことではないのですが…なんかずっと墓穴掘ってるな今日のブログ。
刺したら破裂しそうな歌声がすごい好きなんですよね。
昨日OGRE YOU ASSHOLEのライブも見に行ったんだけど、ボーカルの人声高いもんな。私がバンドとか好きになる基準ってもはやボーカルの声質の高低なのでは……
それにしてもOGREのライブは体に戻る感じがして助かる。非常に身体的で熱情的である。私、基本的にライブハウスって窓がないし立ってるのがしんどいし集中して疲れるから本当に行きたくないんだけれども、自分の体を意識せざるを得なくなるくらいいいライブって終わったあと疲れないよなあ。あっという間だったな。なんかOGREのライブって時空歪んでない?
今年もあと10日くらいか。長いな。予定が怒涛のように入っていてしんどい。もう予定というものが本当に嫌いすぎる。これはもう一生直らないんだろうな。

2025.11.27 風が吹いたら


昼寝をしていたら、父の夢を見た。
生まれて初めて、起きたら泣いてて、こんな漫画みたいな感じになるんだ、と思った。
立ち上がって台所の仕事をした。

父のことを書けないまま、一年経って、命日が来てしまった。
想定していたより父の死はヘビーだ。なかなか向き合えない。

以前このブログに上げた七五三の写真で母がつけている時計は、空き巣に入られて盗難された。
警察に通報したが、その人が逮捕されたとしても、どちらにせよ盗まれたものと同じものは返ってこない。
家に来て指紋を取る警察に、見知らぬ本が置いてあることを言うと、指紋を取り、その本の感想を聞いてきた。私のものではないので何とも…と答えると、「僕が読もうかな」と冗談なのかなんなのかよくわからないことを言って、同じ場所に戻した。元の角度に戻そうとしていたのが警察らしくなくて、少し面白かった。

形見を無くして気を落として「いつか自分で同じものを買えばいいや」と強がった私に、夫は、「いつかおれが同じものを買うんだと、思ってますけどね」と少し照れながら言ってくれた。
その優しい言葉をもらえて、私は時計が盗まれてよかったと思った。むしろ盗まれるためにその時計は存在したのだと、彼のその言葉こそが母が遺してくれた形見なのだと、はっきりと分かった。イッツマイライフ。
そもそも私はその時計の上手な着け方がまだ分からない。古着っぽいめちゃくちゃな格好をして着けるくらいしかできなかった。だってウサギオンラインの服じゃさすがにサムいですよね?2025年にプルミエール、相当難しくないですか?母のマトラッセは(なぜかこれは盗難されずに)残っていたが、この間見た『後妻業の女』にどちらも出てきて、なんとも言えない気持ちになった。し、今の私には要らんなと思って、売った。
私がCHANELのプルミエールのような高価なものが欲しいってわけじゃないことくらい、夫には分かっている。
それでも、私よりもいくつも年下なのに、「いつか形見と同じものを」と言ってくれた、彼の温かい心を、私はどうやって守っていこう。

その後CHANELのサイトで同じ時計の値段を見てみたところ、母が購入したであろう(というか父に買ってもらったんだろうけど)バブルの時のおそらく2倍くらいに跳ね上がっていて、2人で爆笑した。
父が母に買った時計を、どこかの空き巣が着用しているのかも知れないと思うとかなり面白い。それとも売却したんだろうか。父も母も、草葉の陰で爆笑しているだろう。
いや、母は整形手術をしていたしブランド物が大好きだったから、もしかしたら盗んだその人に同情をするかもしれない。父はそれを見てまた激昂するだろう。仲良くしてくれよ本当に。
ああそう、私は、パパとママが大好きだったんだ。どうして子供は両親が仲良くしていると嬉しいんだろうね。
あの世で2人が再会して仲良くしていたらいいなと思ってしまう。たぶん、無理なんだろうけど。

父と母は仲が悪かったけれど、父は母のことが大好きだったようだ。
父の後妻の姉は私の母にそっくりで、後妻は父が亡くなった後に2人でお酒を飲んだ時にチクリとその嫉妬を話してくれた。
父が亡くなった数日後に後妻と2人で彼女の部屋で泥酔したのは楽しかった。2人とも葬式後で疲れているのに飲まなきゃやってられなくて、「あんなに優しい人はいないよ」と父のことを何度も言ってくれた。後妻は優しい。

まだ若い夫が、病室で亡くなったばかりの生ぬるい父の手を握ってくれたことを、私は一生忘れたくない。いつか忘れてしまうのかな。忘れてしまっても、忘れないだろうな。
もしも万が一私たちが離れることになっても、彼が私の両親へのリスペクトと愛情を持ってくれていた事実は、私の生きる糧となるだろう。
手前味噌になるが、そういうことができる優しい男は希少だと思う。
10代で祖母と伯母と実母を亡くして、30代に入ってすぐ祖父と父を亡くして天涯孤独になり、おまけに実家も物理的に無くなった私には、さすがにこの世で何か役目があるんじゃないかと思っているし、それに巻き込まれてたゆたう夫もまた、何か役目があるんじゃないかと思う。彼ならそれを果たせるような気がしている。

ねえ、家族のことはやっぱりまだよく分からないな。
でもさあ、どうでもいいよ、優しければ。人間は優しいことが何よりも大切だと思う。
私はやっぱり、優しくない男はつまらないなと思うよ。優しくない男には色気がない。
パパは優しかった。穏やかな人ではなかったけれど、みんな口を揃えて、あんなに優しい人はいないと言ってくれた。喧嘩して別居してストーカーされていた後妻でさえも。
パパは優しかった。寂しがりやで、1人が好きで、とても情けない男だった。
男なんて情けなくていい。優しくさえあれば。
父は自分より大切な誰かを探していて、誰かを大切にしたかったのだろう。たぶん人の愛し方が分からなかった。自分自身のことを愛することさえ父には難しかったように、今では思える。
それでも死にゆく父は立派だった。生きるということと、死ぬということの偉大さを教えてくれた。人1人が生きて死ぬというのは、本当に大変なことなんだ。
死は恐ろしくない。私は父が亡くなるまでそれが分からなかった。
私の親友が、私の当時の職場で亡くなったトカゲを一緒に埋めてくれた時に「おやすみ」と言っていて、それがすごくかっこよかった。その時のことを、その偉大な死を目の当たりにした時に、少し思い出した。
命は軽いよ。みんな当たり前に急に死ぬ。
だから怖がっている暇なんてなくて。
冬がガチャガチャ鍵開けて突っ込んできた感じがするね。パパの夢を見たよ、と言いに行こうか。

笑い合えば笑い合うほど

思い出したら連絡するね、でもあなたって一度連絡したらそのあとが面倒だからしたくないの。
会わなくていい。元気ならそれで。とか思っちゃうのが甘いって言ってんの、そういうのは、ないんで。消えるか、ずっと燃えてるに決まってる。
あーあ、ねえ私とってもロマンチックな夜を過ごしたい気分だわ、たとえばあの日みたいな。
奇跡みたいなことが起きてほしいわ。
魔法みたいなことが起きてほしいわ。
本当の魔法ってたった一度しか起きたことなくて、しかもそれは授業中だった。
あーあ、わけのわからないままに知らないことを知りたいわ。
駆け引きなんて本当につまらないこと。
私は大人ぶりたくないわ、もう、大人だから。

2025.10.1 日記


最近は、早起きをして、家にいます。用事がないため、あまり外に出ません。夜に夫が帰ってくるまで、誰とも喋らない日が多いです。ただただ、日を暮らしています。
誰とも喋らず何をしているかというと、勉強をしています。人生で初めて勉強をしています。もはや、勉狂です。机に向かっていると膝の裏に汗をかくので、そうなったら休憩します。扇風機を膝の裏に当てて汗を乾かすことが、気持ちよくて大好きです。

他の時間は、のそのそと家のことをしています。
少しだけ家が綺麗になりました。すみずみまで清潔にするのにはまだ時間がかかりますが、誰かを待つ準備ができたような家です。
ときおり、人の手伝いを口実に、外へ出ることがあります。太陽の光が苦しく、すぐに後悔します。だけれども、せっかくなので、ついでに散歩や買い物をします。普段出歩かないので。
家のすぐそこに博打ができる場所があり、ざわめきが遠くに聞こえます。私はそこでは博打をやりませんが、博打をやりにきた年金受給者と、コンビニの喫煙所で話をします。
昔より、賭け事が下手になった気がする。

昼下がり、突然電話をかけてきた友達に、おい暇を持て余しているんじゃないかと言われましたが、勉狂なので暇などありません。仕事も、まあ、無いわけではありません。
ただ、午後になると少し眠たくなるので、大抵、シャワーを浴びて横になります。1人だととても広く使えるベッドの上で、脚を擦り合わせたり、伸びたりして、隣にいる文鳥たちみたいに自由に自分の体で遊んで、そうすると眠ってしまって、90分くらい経っています。最近それのやりすぎで、眼鏡が歪み、眼鏡屋を困らせました。でも直りました。立川には腕のいい眼鏡屋さんがいます。
汗ばんだ体で目を覚ますと、頭がぼーっとしているので冷水で顔を洗って、また机に向かいます。
でもその日は友達が電話をかけてくれたのでいい刺激になって、お昼寝をしませんでした。おやつにぽたぽた焼きを食べました。

なるべく毎日、ご飯を作ります。
夜に夫が帰ってくると、今日あったことを話して、ご飯を食べてすぐに寝ます。
何も起きないことが多いですが、それでも無駄に話しかけてしまいます。少しは人と話さないと、自分の中に湿気が溜まるような気がしますから。
夫と話すと、何を話してもなぜか夫が笑うので、なんで笑っているんだろうと思いつつ、ほっとします。
知らない人と話すことは嫌いです。私は本来、コンビニで店員さんと話したくないあまりに、肉まんやファミチキのひとつも買えないような人間なのです。実際、私の知り合いというのは、私がお酒を飲んだ姿しか見たことがない人がほとんどです。ですから、とても社交的で人懐こい人間だと思われることが多いですが、その実は、普通に、やばいくらい、ド隠キャです。シラフの私はすごいよ。実に愛想が無い。自分でも引くくらい下ばかり向いていますし、誰とも目が合いません。
私は飲んでも飲まなくても基本的に笑わないため、私に笑いかけてもらったことのある人は、本当に好かれていると言ってよいでしょう。

明日は山へ遊びに出かける予定です。
熊が出ないといいけれど。

2025.8.17 久しぶりの恋

恋が始まる時ってどんな感じですか?
私はしばらく思い出せずにいました。

サマソニで満を持して初めて見たミセスグリーンアップルさんのライブは意外と地味でした。
時代の風を感じに行ったつもりでしたが、少しだけ遅かった気がします。
シャトルバスの列に並び、
はあ暑い最悪だ、早く家に帰って鳥と遊びたい、でも電車に乗る気力も無い。サマソニって本当に嫌いになってきたな、何年か前にリバティーンズが来れなかったこととか思い出して、余計むかついてきたな。あー早く帰りてー。
とか思いながらジョルジャスミスを見て、気持ちよくなって、もう少しがんばるかーと給水所にお水を汲みに行きました。サマソニには1人で行ったので誰とも話しません。

ステージの上に、メンバーの1人がギターを弾きながら歩いてきて、そのあと4人がひとりひとり出てきました。
最後に出てきた女の子。
そうこれは初めてあの人と言葉を交わした時の高揚感、初めて宝塚の舞台を観た時の恍惚、1番高いところに登った時のクラクラ、3連単、吸い込まれそうに美しい山の色や音、男の子との待ち合わせ。そういう類のものを、本当に久しぶりに感じました。そういった強烈な集中状態は、私にはもう難しいことなのだろうと思っていました。
ねえ、あなたは誰なの?どこから来たの?どんな名前なの?いくつくらいなんだろう、どんなふうに生きてきたの?どうしてそんなに綺麗なの?どうして?何を知っているの?まるでなんでも知っていそうだね。だけれど何も知らなそうだね。私と話したら笑ってくれるかな。1人の時は何をしているのかな。
恋が始まる時って、こんなふうにどうしてどうしてになっちゃって、止められないよね。みんなもそうですか?
目が逸らせなかった。
彼女の名前はAngel Boyd。

本当にサマソニはミセス以外に見たいものがなかったんだけれども、Infinity Songはアー写だけ見て、せっかく行くしこれはなんか見た方がいい気がするなーくらいの気持ちでいて。
好きになる人やものって、なんとなく、出会う前から分かってたような気がしませんか。
ありきたりだけれど、そういう感じを久しぶりに思い出したよ。
世界が一気に膨張して、自分がいなくって、それがすごく気持ちよくなるような感じ。
家に帰っても今日はずっとあの子のことを考えてしまうよ。どうして?