2023-01-01から1年間の記事一覧
東京駅の東北新幹線のホームで待ちきれずにビールを飲んでいたら、パタパタとフラットシューズで歩いてきた女にコンパスで太ももを刺された。 別に驚かなかった。その人は知っている人だったし、何日か前にその人は私にブチギレていたから。駅前のベローチェ…
ももちゃんが亡くなった。夜、いつものようにダイニングで過ごして、さて寝るかとももちゃんにご飯をあげようとした時、なんとなくおかしかった。 ご飯をあげようとしても、寝ていて起きない時は今までたくさんあったし、ほんとになんとなく、おかしいだけだ…
今日は久々に朝焼けを見た。どんな感情がこの心に生まれても、いつも忘れてしまう。 忘れたくなくて書き記しても、絵に残しても、忘れてしまう。無かったことになる。寂しさだけが残り、やがてその寂しさが重なって、何が寂しいのかすら分からなくなる。 だ…
個人的勝負レースだった最終レースでも取り返せず、友人2人と少し歩いたところの飲み屋に入ってぐずぐずとくだを巻いていた。 昼間は夏のように暑くて、11時ごろから遊んでいた私たちは、少し顔が日焼けして火照っていた。 具合が悪くなるほど落ち込んでいた…
地に足ついてる。 私は現実が全部夢で、地球はいつでも美しいと思う。 戦争が起きても、人を騙しても、何も奪えないし、心を騙すことはできない。 不可侵なものがある。好きだと思う心。美しいと思う心。生きたいと思う心。そこにあった思いは誰も奪い取るこ…
木嶋佳苗死刑囚の日記が、諸事情あって私の周辺で空前の大ブームだ。字がとんでもなく綺麗で、内容もなかなか読ませる。ただその綺麗な字がまたナルシスティックな感じで、奇妙な気分になる。自己愛性とか演技性の人物を目の前にした時特有の違和感。絶歌を…
たった1日だけで日帰りでも、夏に地元に帰るというのは意味がある。 父が病気と言うから帰っただけなので、夏らしいことは一つもせず居間で寝っ転がって窓から庭を眺めていただけだった気がする。 一応墓参りは行った。うちの墓は鬱蒼たる林の中にあって、私…
2023年7月9日、 全部思い出した。 初めから決まっていた。 初めて行く札幌の時計台は、懐かしいくらい暑くて、安心した。 終演後時計台ホールを出るとさすがに外は涼しく、夜風は私の輪郭をもう一度定義した。私は、偉大な芸術には包容力がある、としばしば…
真っ青な空が見えた。東の方だ。 自転車でそこに向かう。夏でグラグラして、疲れてる。それでもあの曲がり角は気をつけないと。本当に危ないから。 待ち合わせる。君はもういる。暑さで不機嫌になってる。綺麗と思った。 ただ会っただけだった。ただお互いを…
この苦しみは誰のものなのか、もともとはどこにいた誰なのか、 私とこの29年間歩んできた苦しみとはまったく別人のような顔をした苦しみが 親しみを込めて!とそれはそれは大きな声、存在感で 自己紹介するでもなく私は私でなくなるのが恐ろしくて毎日抵抗し…
花屋で働いていたころは、毎日花を踏み潰しては綺麗綺麗と喜んでいた。 働きはじめたときは茎を切るのでさえ躊躇していたけれど、ひと月も経てば花は私の遊び相手になった。 私はいつも遊び相手を探している。遊んでくれるやつが大好きだ。 1人で遊んでいる…
やっと春のトンネルを抜けた。 今年はひどくて、いやあ〜死ぬかと思った。冬の不摂生・酒浸りがまあ後から効いてきて体調がおかしくなったのだろう。それにこの度の宝塚歌劇団花組の人事異動も私にとっては刺激が強すぎた。 いろいろあったなあ。1ヶ月前のこ…
何日か前、散歩してたら本を拾った。その本に花びらを挟んで遊んだ。 誰ともコミュニケーションを取りたくないと頭で思っても、体がそれを求めたり、そもそもそんなことが社会的に許されるような人間でもなかったり。 通り道のミモザは枯れた。桜の木はその…
苦しみに、まだ居たのか、と言った。 そう、まだ居るよ、と返ってくる。ずっといるよ、と。 ずっとそばにいたのはそいつだけだった。ずっと私を見ていた。 私からは逃げられないよ、と言われた。でもそばにいると。 私の中から、外から、近くから遠くから、…
蝶々のように振る舞って、意のままにならず簡単に捕まらなければ当たり前に男には困らないのだけれども、私はただ求められるだけではまったくもの足りない、というかむしろ不快である、という自分の性質に気がついた。 求められたり追いかけられるというのは…
好きな人が笑ってる。好きな人が歌ってる。好きな人が喋ってる。 手紙を書く。きっとまた渡せない手紙。東京宝塚劇場の向かい側、日比谷シャンテの地下だよ。知ってるだろ?苦しみをごまかすために好きになったわけじゃないのに、あなたで苦しみを消すのが癖…
女だから、男に愛されていないと生きていけない。 私が有名な人だったら、こんなふうに書くと怒られるんだろうか。 男に愛されている。これはなんだろう。愛しているってどういう状態?言葉でなにかをしてはいけないような気もする。私は春が大嫌いで、不眠…
左の足首を捻挫している。 年末の休みが始まった日、吉祥寺で飲んでいた時に転んだような気がするからその時だと思う。他にも色々傷ができてた。 吉祥寺にいる時はなぜだかいつもレペットのブーツだ。滑るんだよ、裏張りが取れているから。その日の午後3時半…