2023.3.27 宗教

苦しみに、まだ居たのか、と言った。
そう、まだ居るよ、と返ってくる。ずっといるよ、と。
ずっとそばにいたのはそいつだけだった。ずっと私を見ていた。
私からは逃げられないよ、と言われた。でもそばにいると。
私の中から、外から、近くから遠くから、見つめてくる苦しみが、寂しくなったのか久々に私の前に姿を現した。私を忘れないで、と言っている。表情は見えない。
これは誰だろう。
私はそいつを救ってあげられない。でもそばにいる。共犯者はそいつだった。私はそいつから離れることを恐れている。苦しみに依存していた。いつのまにか私たちはひとつになっていた。

いつかこの苦しみが光となって、私を導くのだろうか。
姿を変えて、生きる理由となって、私を惑わす。
後悔も何もかも受け入れて、私の隣で息をしている生き物。苦しみよ永遠に私から離れないで。